【発達障害】子どもが不登校かも?親の対応や接し方について

【発達障害】子どもが不登校かも?親の対応や接し方について

発達障害の子どもは、学校生活において、悩みごとやストレスが多くなりやすいため、不登校のリスクも少なくありません。

学習面、行動面、人間関係の面でつまづきやトラブルが多くなりやすいADHDやLD学習障害など発達障害の子どもには、家庭では親の支援が、学校では教師のサポートが大切です。

発達障害だと不登校になりやすい?

不登校の問題は、発達障害の子どもだけではありませんが、ADHDやLD学習障害の子どもは不登校リスクが高いといえます。

学校での勉強、友達との人間関係など、発達障害の子どもはそれぞれ苦手な分野やできないことがあるため、必要な支援が大切になります。

従来のような「平等」「助け合い」を中心とした教育方針の学校だと、発達障害の子どもは様々な状況で置き去りにされてしまうことが多くなってしまいます。

学校生活が楽しめなかったり、友達との関わりをストレスに感じたり、学校に行くこと自体に意味が感じられず、不登校につながってしまうのです。

不登校のサインは?

不登校を早期発見するためのポイントとして、以下のようなサインが見られることがあります。

・朝起きるのが遅くなる
・登校前にお腹が痛い等、身体の不調を訴える
・着替えなど学校に行く準備に時間がかかりすぎる
・服装がだらしなくなる
・登校時間が近づくとトイレに頻繁に行く
・学校の様子を話さなくなる
・部屋にこもりがち
・外出しなくなる
・家で勉強することが減る
・夜遅くまで起きている
・わがままが増えたり、甘えてくる(年齢が低い)

親と担任教師の連携が大切

発達障害の子どもの不登校を防ぐには、家庭での親のサポートだけでは限界があります。

不登校のサインを感じた場合、学校や担任教師と相談するようにしましょう。

子どもが学校に行くのを嫌がる場合、親や教師は「どうしたの?」と声をかけ、話をじっくりと聞いてあげる対応が望まれます。

「いつでも味方だ」というメッセージを子どもに伝えることが大切なのです。

社会性を育てるために学校生活が大切

ひとりでいたいと思う発達障害の子どもにとっては、たくさんの子どもがいる学校は刺激が強く、疲れやすいものです。

協調性を求められる学校生活はストレスも多く、なかなか楽しめない子どももいることでしょう。

最初のうちは無理をして学校に行きますが、次第に「いなやらい学校に行かなくてもいい」ということを知るようになります。

そうした際に「落ち着くまで休んでいい」「嫌なら無理をしなくていい」と親が認めてしまうと、不登校状態が完全化してしまうおそれがあります。

社会性が育ちにくい発達障害の子どもだからこそ、社会とのつながり、接点が大切になります。

ポジティブな体験を積み重ねること

学校に行くのを嫌がる子どもの対応として、「学校に行ってよかった」「登校してよかった」と感じられる楽しい体験を積み重ねることが大切です。

常識論や一般論、精神論で「学校に行かなければならない」と説得することには無理があります。

「短時間だけなら大丈夫」「少人数なら」「好きな授業なら」と、発達障害の子どもがポジティブに感じる体験を積み重ねることで、不登校を防ぐことができます。

◆この記事は、教育心理学者、東京学芸大学名誉教授の上野一彦先生執筆・監修「図解よくわかるLD(学習障害)(ナツメ社)」の内容に基づいて、当サイト運営事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。