生きるのが辛い、苦しい、境界性人格障害の心理的特徴について

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生きるのが辛い、苦しい、境界性人格障害の心理的特徴について

境界性人格障害(ボーダーライン症候群)の人に多い悩みは、生きる意味が分からない、生きるのが辛い、苦しい、といった空虚感です。

普通の人は、生きる意味や自分の価値について深く考えたりすることはそんなに多くなく、日常生活や仕事などの社会生活を通じて生きがいや生きる意味、人生の喜びなどの幸せを見出すことができます。

ですが、境界性人格障害(ボーダーライン症候群)の人にとっては、生きる意味や生きがいを見つけることが難しく、いつも心が満たされない空虚感があるのです。

基本的安心感と自己肯定感が低い境界性人格障害

基本的安心感は、赤ちゃんの頃から幼児の成長過程において、主に母親との関係の中で育まれるものです。

しかし、境界性人格障害(ボーダーライン)の人は、乳児期や幼児期に十分な安心感や愛情、喜びなどの自己肯定感を手に入れることができなかったことが原因のひとつに考えられています。

その影響もあり、何をしても心が満たされず虚しい感情がつきまとい、ときには自分が自分じゃないように感じることもあります。

境界性人格障害(ボーダーライン症候群)の人は、人生において生きることの喜びや幸せがあまり感じることができません。

逆に、不安や虚しさ、苦しさや行きているのが辛いというネガティブな感情で押しつぶされそうになってしまいます。

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幻聴や解離などの症状も

境界性人格障害(ボーダーライン症候群)という呼称に使われているように、特徴的な症状の中に「精神病の様な症状」がみられるここともあります。

本当は聞こえないのに、自分の悪口などが聞こえてくる幻聴の症状や、ひどい被害妄想のような症状もあらわれる人もいます。

境界性(ボーダーライン)という言葉が意味するように、精神病と神経症のちょうど境界線上のような症状がみられます。

他に見られる症状として、記憶や意識が不連続になる解離症状などもみられることがあります。

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統合失調症と境界性人格障害の違い

境界性人格障害(ボーダーライン症候群)の症状である幻聴や被害妄想などは、統合失調症の患者さんにも見られる症状です。

しかし、統合失調症と境界性人格障害は、そういった症状が一時的なのか、長期間にわたってずっと続くのか、という点で違いがあります。

被害妄想や幻聴などの似ている症状が多いことから、境界性人格障害(ボーダーライン症候群)は統合失調症と誤診されることも多かったのが現状です。

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◆この記事は、パーソナリティ障害の臨床の第一人者であり岡田クリニック院長の岡田尊司先生執筆・監修「ササっと分かる境界性パーソナリティ障害(講談社)」の内容に基づいて、当サイト運営事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。