【発達障害】宿題できない場合の親の対応は?|ADHD・LD学習障害

【発達障害】宿題できない場合の親の対応は?|ADHD・LD学習障害

発達障害の子どもが宿題をできない、宿題をしない、と対応に困っている親も少なくありません。

ADHDや学習障害LDなどの発達障害の子どもが宿題をしない、できない場合、親の対応としてどのように対処すればよいでしょうか。

宿題ができない発達障害の子どもの対応は?

発達障害の子どもが宿題できない、と悩んでいる親も少なくありません。

ADHDやLD学習障害の子どもの場合、勉強をする室内にいろいろなものがあると、宿題をしようと思っても他の刺激が気になってしまい、注意散漫で集中できなくなってしまいます。

また、アスペルガー症候群や高機能自閉症の子どもは、1つの部屋でいろいろなことをする「多目的スペース」に入ると、何をすればよいかわからなくなり、パニック状態になってしまうこともあります。

宿題ができない、宿題をしない発達障害の子どもの対処法として、「子ども部屋をできるだけシンプルにすること」があります。

勉強に宿題に集中できる空間をつくるために、勉強とは関係ないものをできるだけ置かないようにし、シンプルなレイアウトにすることが有効です。

宿題を忘れてしまう発達障害の子どもの対応は?

LD学習障害やADHDの子どもの場合、学校に行ってから宿題を忘れていたことに気づく、ということもよくあります。

ですが 「LD学習障害だから、ADHDだから、仕方がない」と簡単に済ませてしまうことは、子どもの教育にとっても避けたいことです。

宿題の存在を忘れてしまいやすい場合には、親が連絡帳で宿題を確認し、早い時間帯に宿題を終わらせるようにしましょう。

宿題ができたら「よくがんばったね」と子どもをほめる接し方も大切です。

勉強できる環境づくりが大切|発達障害の勉強法

発達障害の子どもの勉強において、まず大切なことは「部尿するための環境づくり」です。

机の上に余計なものを置かない、壁にはできるだけ何も貼らない、など、発達障害の子どもの気が散る原因となる刺激を減らすことが大切です。

また、理想的なのは、寝る場所、遊ぶ場所、勉強する場所、とそれぞれ別の部屋にして、何をする場所か発達障害の子どもにわかりやすいようにすることですが、現実的には難しいと思います。

部屋を分けることまではできなくても、部屋の中に仕切りをつけて、まわりの物が目に入らないようにするとよいでしょう。

兄弟でひとつの部屋を共有しているときは、発達障害の子どもが勉強しているときは、他の兄弟は部屋に入らないなど、協力してもらうことも大切です。

家はリラックスできる場所にすること

ADHDやLD学習障害などの発達障害がある子どもは、他の子どもと比べて学習の遅れが生じやすいのが一般的です。

そのため、親としても、宿題ができないことを改善しよう、家庭学習をさせて、みんなに遅れないように、追いつかせたい、と思うことも少なくありません。

ですが、発達障害の子どもは親の想像以上に学校で苦労しているケースも多いものです。

家に帰ってまで親から「勉強しなさい」と言われてしまうと、心が休まるときがなくなり、精神的ストレスがたまってしまうと、うつ病など他の精神疾患を併発したり、二次障害のリスクも高くなってしまいます。

家は、発達障害の子どもにとってリラックスできる場所、心が落ち着くところになるように配慮しましょう。

◆この記事は、教育心理学者、東京学芸大学名誉教授の上野一彦先生執筆・監修「図解よくわかるLD(学習障害)(ナツメ社)」の内容に基づいて、当サイト運営事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。