【LDの勉強法】計算や筆算が苦手でできない、ディスカリキュア(算数障害)の対処法は?学習障害/発達障害
LD学習障害のタイプのなかに、計算ができない、筆算や九九が分からない、図形が理解できない、などの算数が苦手な学習障害LD「ディスカリキュア」の子どももいます。
算数が苦手なLD学習障害(ディスカリキュア)の親や教師の対応として、どのような対処法や勉強法があるのでしょうか。
LD学習障害ディスカリキュア「算数が苦手・計算ができない」
発達障害であるLD学習障害のひとつのタイプに、計算や推論が苦手なタイプがあり「ディスカリキュア(算数障害)」と呼ぶこともあります。
・筆算ができない
・九九が覚えられない
・図形問題が理解できない
・文章問題ができない
ディスカリキュア(算数障害)の子どもには、どのような勉強法や対応がよいのか、ポイントをまとめてみました。
筆算ができない、九九が覚えられない【LD学習障害の勉強法】
筆算ができない、九九が覚えられない、という特徴があらわれるLD学習障害(ディスカリキュア)の子どももいます。
空間認知や位置の把握が困難なタイプのLD学習障害の子どもの場合、数字の桁をそろえることが理解できず、その結果として筆算が解けなかったり苦手です。
対処法としては、1の位、10の位と位ごとに縦線が入っているノートを使うと勉強しやすくなるようです。
また、九九が覚えられない子どもの場合、九九表を見ることを認めることもひとつの方法です。
LD学習障害の子どものやる気を損なわないように、正しくできたときはちゃんとほめる、できなかったとしても叱らない、と対応に違いをつけるとよいでしょう。
図形問題が解けない【LD学習障害の対処法】
ディスカリキュア(算数障害)の子どもの中には、図形を使った問題が理解できず、解けないタイプもいます。
空間認知がかたよっていると、円や球体、立方体など図形を頭の中でイメージすることができず、壁にぶつかってしまうのです。
頭の中でイメージするのが苦手であれば、実際に図形の模型を使うのも有効な学習法です。
図形の展開図も、イメージの中だけでなく、実際に手を動かして自分で図形を組み立てたりすると理解の助けになります。
文章問題がわからない【LD学習障害の勉強法】
LD学習障害の中には、数字や図形が理解できないディスカリキュア(算数障害)以外にも、文字の読み書きに困難があるタイプの子どももいます。
失読症(ディスレクシア)など読みに困難があるLD学習障害の場合、算数の文章問題が解けない、というケースもあります。
ひとつの対処法としては、自分で読むのではなく、親や教師が文章を読んで聞かせる、という方法も有効です。
◆この記事は、教育心理学者、東京学芸大学名誉教授の上野一彦先生執筆・監修「図解よくわかるLD(学習障害)(ナツメ社)」の内容に基づいて、当サイト運営事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。