【LD学習障害の対応】文章が読めない、読むのが苦手な読字障害の対処法とは?
LD学習障害のひとつの種類として、文章が読めない、字を読むのが苦手な「読字障害(失読症)」があります。
そこで今回は、読字障害(失読症/ディスレクシア)の対処法や対応についてポイントをまとめてみたいと思います。
読字障害とは?(失読症・ディスレクシア)
読字障害とは、失読症・ディスレクシアとも呼ばれるLD学習障害のひとつです。
教科書の文章が読めなかったり、文字を読むのが苦手なのが特徴としてみられます。
教科書を読むときにいつもつっかえたり、文字や行を飛ばしてしまう、文章の意味が理解できない、など読むのが苦手です。
読字障害の対処法|補助シートを活用する
読字障害の子どもは、視覚認知が弱いため、行が多い文章を読むのが苦手です。
文字が一度に目に飛び込んできてしまい、焦点をどこに合わせればよいかわからなくなってしまうのです。
読字障害の対処法としては、音読シートなどを使い、次の行や行の左右上下を隠して、読みやすいように工夫するとよいでしょう。
単語ごとに丸印をつけたり区切り線を引いたりして、言葉の意味を区切りながら読めるようにする方法も有効です。
行間が狭かったり、単語と単語の間がつまっていると読みにくくなるので、行間を空ける、単語と単語の間を広くすると効果的です。
読めない字を放っておかないこと
子どもは、本当はわからなくてもわかったふりをすることがあります。
親や教師は、発達障害の子どもがわかったふりをしていないか気をつけながら「わからないときは人に聞く」ことを教えましょう。
わからないことを気軽に聞ける姿勢は、発達障害の子どもの将来の自立につながります。
絵やカードで文字の理解をサポートする
形が似ている文字を間違いやすいLD学習障害の子どもは、文字の違いを自分で発見して認識できるようにサポートしましょう。
ひらがなは読めるけど漢字が読めないときには、ふりがなをつけるとよいでしょう。
文章や言葉の意味が理解できない場合には、絵やカードを使って文章の意味とあっているものを選ぶゲームなども有効です。
◆この記事は、教育心理学者、東京学芸大学名誉教授の上野一彦先生執筆・監修「図解よくわかるLD(学習障害)(ナツメ社)」の内容に基づいて、当サイト運営事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。