LD学習障害の合併症、てんかん、チック、うつ、アレルギー

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LD学習障害の合併症、てんかん、チック、うつ、アレルギー

LD学習障害は、他の病気と合併する例も少なくありません。

今回は、LD学習障害との合併症でみられる、てんかん、チック障害(トゥレット障害)、うつ、アレルギー疾患について書いてみたいと思います。

LD学習障害の合併症

発達障害のひとつであるLD学習障害は、他の病気と合併症をおこすケースもみられます。

他の病気との合併症を起こしている場合には、病気の治療を優先する必要があります。

LD学習障害との合併症には次のようなものもあります。

・てんかん
・チック障害(トゥレット障害)
・うつ
・ひきこもり
・不登校
・リストカット
・アレルギー疾患

それぞれの病気についてもう少し詳しくみてみましょう。

てんかん | LD学習障害の合併症

LD学習障害の合併症のなかには、てんかんもみられます。

てんかんには、遺伝的な要因が大きい「真性てんかん」と、出産トラブルや脳の外傷による「続発性てんかん」があります。

どちらのタイプのてんかんも発作を起こしますが、発作は大きく次の2つに分けることができます。

【全般発作】
全般発作は、大脳全体が興奮するもので、突然意識を失う、全身が硬直する、ガタガタ震える、などの症状があらわれます。その状態が数十秒間続いた後、もうろうした状態から昏睡状態になります。けいれん中は呼吸が止まり、けいれんがおさま泡を吹き出します。

【部分発作】
部分発作は、身体の一部がけいれんしたり、幻視や幻聴、恐怖感、頭痛などの症状をともなうこともあります。発作の時間は数分程度でおさまります。

チック障害/トゥレット障害 | LD学習障害の合併症

チック障害/トゥレット障害は、LD学習障害やADHDなど発達障害との合併が多いといわれています。

原因ははっきりと分かっていませんが、チック障害/トゥレット障害も発達障害と同じく脳の機能障害が関係していると考えられています。

チック障害は精神的なストレスがきっかけになることもありますが、遺伝的な要因も関係していることが指摘されています。

チック障害とは、自分の意思と無関係に身体の筋肉がピクピクと不随意運動をおこす神経性疾患です。

首をピクピク動かしたり跳ねたりする運動チック、奇声を発したり汚い言葉を言う音声チックがあります。

運動チックと音声チックの両方がみられ、成人期まで続くものをトゥレット障害と呼んでいます。

うつ | LD学習障害の合併症

LD学習障害などの発達障害とうつの合併症も少なくありません。

かつてはうつ病は大人の病気で子供はならないと考えられていたのですが、現在では子供のうつの患者数も増加傾向にあります。

学校の授業についていけない、親や先生から見放されている気がする、などから落ち込んでしまい、うつ状態になる子どももいます。

うつ状態になりやすい子ども年齢は、多感で精神的に不安定な思春期とされていましたが、今では低年齢化して小学生にもうつの子どもがみられるようになってきています。

子どものうつの主な症状としては、吐き気、頭痛、不眠、食欲低下などの身体症状、イライラ、起りっぽい、暴言などの精神症状も目立ちます。

場合によっては、不登校やひきこもり、リストカットなどの問題行動に発展してしまう例もあります。

アレルギー疾患 | LD学習障害の合併症

ぜんそくやアレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎などの身体症状が学習困難の原因となり、勉強に集中できず、成績不振になることもあります。

また視力が低下して黒板の文字が見えにくい、中耳炎など耳の病気で先生の声が聞こえない、などの状況も学習に影響します。

こうした身体症状が直接的にLD学習障害を誘発するわけではありませんが、視力が低下している子を「読み書きの困難」、聴力低下の子を「聞くのが困難」としてLD学習障害ではないかと間違われてしまうことがあります。

アレルギー性疾患や視力低下、聴力低下は、適切な処置で改善可能ですが、学習困難な状態になってしまった場合には、子どもの理解にあわせて適切な支援や指導が求められることもあります。

◆この記事は、教育心理学者、東京学芸大学名誉教授の上野一彦先生執筆・監修「図解よくわかるLD(学習障害)(ナツメ社)」の内容に基づいて、当サイト運営事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。

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