アスペルガー症候群は頭がいい?サヴァン症候群・自閉症スペクトラム

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アスペルガー症候群は頭がいい?サヴァン症候群・自閉症スペクトラム

発達障害の自閉症やアスペルガー症候群の中には、特異な能力を持っている場合もあり、サヴァン症候群と呼ばれています。

今回は、サヴァン症候群と自閉症スペクトラムについて書いてみたいと思います。

アスペルガーは天才?サヴァン症候群とは

自閉症やアスペルガー症候群などの発達障害の中には、天才的な記憶力を持っている子供がいます。

例えば、「50年前の10月18日は何曜日?」という質問に、すぐに正確な曜日を答えることができる「カレンダーボーイ」が世界中の人の注目を集めたこともあります。

他にも、一度見ただけで風景を完璧に記憶して絵を描いたり、辞書や辞典の内容を一言一句すべて覚えてしまう子供もいます。

このような驚異的で天才的な記憶力などの能力を「サヴァン症候群」といいます。

「サヴァン」の語源はフランス語で「賢人」という意味の言葉は語源となっています。

アスペルガーなの?それとも自閉症なの?

アスペルガー症候群も自閉症と似た特徴があり、人と目を合わせない、呼ばれても反応しない、周囲との交流が難しいなど、の特徴がみられます。

また、アスペルガー症候群等の発達障害は、子供の成長段階にあわせて症状が変化しやすい傾向があり、はじめは自閉症と思われていても、学校に行くようになってからアスペルガー症候群と分かるケースもあるようです。

そういった背景もあり、アスペルガー症候群なのか、後期の自閉症なのか、といった診断の区別は専門家でも難しいものと言われています。

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自閉症スペクトラムとは?

会話力の有無でアスペルガーか高機能自閉症かを判断、区別するのですが、同じ自閉圏の障害として「自閉症スペクトラム」と呼ぶこともあります。

スペクトラムとは、連続体という意味の言葉で、はっきりと境界線のない大きな枠組みのことを意味します。

アスペルガー症候群や自閉症の上位の診断名として「広汎性発達障害」という診断名もありましたが、最新の診断基準DSM-5では「自閉症スペクトラム」に一本化されるようになりました。

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◆この記事は、教育心理学者、東京学芸大学名誉教授の上野一彦先生執筆・監修「図解よくわかるLD(学習障害)(ナツメ社)」の内容に基づいて、当サイト運営事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。