境界性人格障害の人の対応と対処法について[家族/職場]
職場であっても、家族であっても、境界性(ボーダーライン)人格障害の人に対してどう対応したらいいのか、と困る人は多いものです。
今回は、境界性(ボーダーライン)人格障害の人の対応と対処法について書いてみたいと思います。
境界性人格障害の人の対応と対処法について
境界性(ボーダーライン)人格障害の人は、感情の起伏が激しく、すぐに怒り出す病気と思われたりすることもあります。
ネガティブ思考で被害妄想が強い境界性(ボーダーライン)人格障害の人もいて、対応が困難に感じやすいケースが多いようです。
境界性(ボーダーライン)人格障害の人の対応と対処法において、一番大切なことは、落ち着いて冷静に対応することです。
相手が興奮しているからといって、こちらも同じように興奮してしまっては、問題が大きくなるばかりで解決につながりません。
どんな状況であっても、冷静さ、落ち着き、などのキーワードを心がけてみてください。
否定や拒絶をすると興奮が増してしまう
境界性(ボーダーライン)人格障害の人が、感情的になって大声を上げたり、叫んだり、怒りにまかせて暴れるなどの問題行動をとったときの対処法でも、冷静さや落ち着いた対応が望まれます。
こちらも同じように感情的になって批判したり、責めたり、叱ったりすることは、境界性人格障害の人に対して逆効果になってしまいます。
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冷静で落ち着いた接し方が大切|境界性人格障害の対応
境界性(ボーダーライン)人格障害の人は、拒絶されること、拒否されること、否定されること、見捨てられること、などに対する恐れや不安を強く抱いています。
この恐れや不安が、境界性人格障害の激しい症状を生む原因なのです。
責められたり、叱られることは、拒否や拒絶というイメージにつながり、さらに感情的になり興奮してしまいます。
こちらが完璧に冷静で落ち着き払っている必要はありません。
境界性(ボーダーライン)人格障害の人よりも、少しでいいので冷静さや落ち着いていることが大切です。
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言い聞かせるよりも見本を見せる方が効果がある
境界性(ボーダーライン)人格障害の人に対しては、言葉で言い聞かせるよりも、手本や見本を見せて学ばせる方法が効果があります。
こちらが冷静で落ち着いた姿勢を見せることで、境界性(ボーダーライン)人格障害の人はその姿を見て学ぶのです。
境界性(ボーダーライン)人格障害の人が抱えている悩みや苦しみに共感して寄り添う姿勢が、心の癒しにつながります。
そうした対応や対処法を続けていくうちに、次第に境界性(ボーダーライン)人格障害の人の心の状態も落ち着いていくことでしょう。
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◆この記事は、パーソナリティ障害の臨床の第一人者であり岡田クリニック院長の岡田尊司先生執筆・監修「ササっと分かる境界性パーソナリティ障害(講談社)」の内容に基づいて、当サイト運営事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。