虐待やDVのトラウマがある人は境界性人格障害になりやすい

ID-10072075

虐待やDVのトラウマがある人は境界性人格障害になりやすい

境界性人格障害の発症要因のひとつに、トラウマ体験があることが考えられています。

どのような心の傷=トラウマが境界性人格障害(ボーダーライン症候群)の発症になりやすいのでしょうか。

境界性人格障害の発症要因になるトラウマの種類

境界性人格障害(ボーダーライン症候群)の発症の要因となりやすい、心の傷=トラウマの種類について調べてみました。

子供の頃に親から虐待を受けていた場合や、親から見捨てられるような体験(死別や離別、親の離婚など)がある場合が考えられます。

そのような心の傷=トラウマを子供もの頃に体験している人は、愛情不足な養育環境になりやすく、大人になったときに境界性人格障害になる確率が高くなると言われています。

恋人との別れや、いじめ、DVなども原因に

恋人や大切な人(ペット)との別れや、いじめ、DV=家庭内暴力などのトラウマがある場合にも、精神的に不安定になりやすい状態です。

トラウマを抱えたまま子供が成長し、何らかのきっかけで心の傷が再発して、境界性人格障害(ボーダーライン症候群)を発症することになる場合があります。

他にのトラウマの種類として、性暴力や性的虐待(レイプなど)、暴力などの身体的虐待だけでなく精神的な虐待、親の自殺など、心の大きな傷を残すトラウマは、境界性人格障害の発症要因になる可能性があります。

子供の頃のトラウマ体験の影響が大きい

子供の頃に抱えた心の傷=トラウマ体験があると、心の中にいつ爆発するか分からない爆弾を持っているような状態です。

そこに、新しいトラウマ体験が加わると、心のバランスが保てなくなり、感情のコントロールが難しくなってしまいます。

心の中にある爆弾が爆発してしまう、というイメージです。

その結果、情緒不安定、精神的な不安定になりやすく、境界性人格障害(ボーダーライン症候群)の発症につながるのでは、と専門家の間で考えられています。

乳幼児期など幼い子供の頃にトラウマを抱えると、不安定な愛着を抱えたまま大人になりやすく、そこにトラウマが上塗りされることで境界性人格障害(ボーダーライン症候群)の発症に至るという流れです。

【まとめ】

【トラウマ体験が境界性人格障害の発症原因になることも】
・恋人との別れ
・家族との離別や死別
・親からの虐待
・親の自殺
・性暴力被害(レイプ)
・いじめ
・中絶
・DV(家庭内暴力)
・トラウマ体験

◆この記事は、パーソナリティ障害の臨床の第一人者であり岡田クリニック院長の岡田尊司先生執筆・監修「ササっと分かる境界性パーソナリティ障害(講談社)」の内容に基づいて、当サイト運営事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。